転職成功事例

転職事例|40代・インハウス歴の長い弁護士が法律事務所へ。選択肢を広げてつかんだ、パートナーへの道

INDEX
  • 企業でキャリアを重ねた40代弁護士が、「事務所に戻る」と決めるまで

  • 「大手事務所一択」だった希望を、少しずつ広げる

  • 書類選考の多くは不通過——道が開けたのは、想定していなかった小規模事務所

  • 内定につながったのは「インハウスでの管理職経験」

  • インハウス歴が長くても、選択肢を広げれば事務所に戻れる|担当エージェントの視点

  • まとめ|自分の市場価値は、求人票だけでは測れない

 

弁護士として働きながらも、キャリアの多くを企業の中で過ごしてきた。そんな方が40代を迎え、ふと「このまま企業に居続けるのか、それとも事務所に戻るのか」と考えたとき、迷いを覚えることは少なくありません。
 
特に、法律事務所での実務よりも、インハウスロイヤー(企業内弁護士)としての期間のほうが長い場合、「今から事務所に戻って、パートナーを目指すのは現実的なのだろうか」という不安がついてまわります。法律事務所での実務から長く離れている自分に、事務所側は関心を持ってくれるのか。転職相談の現場でも、よく耳にする悩みのひとつです。
 
今回は、弁護士・法務に特化した転職エージェントであるC&Rリーガル・エージェンシー社の支援を通じて、当初の想定にとらわれず選択肢を見直し、これまでの経験が評価される事務所への転職を実現した、ある40代の弁護士の事例を紹介します。
 
「大手でなければ」という当初の希望から、どのように考えを整理し、道を広げていったのか。法律事務所に戻ることに迷いを感じている方の、一つの参考になれば幸いです。
 
※本記事は、担当エージェントへのヒアリングをもとに、実際の事例を再構成しています。個人が特定されないよう、経歴などの一部を変更・省略しています。

企業でキャリアを重ねた40代弁護士が、「事務所に戻る」と決めるまで

まずは、この方がどのようなキャリアを歩んできたのか、その背景から見ていきましょう。
 
・ご経歴
年齢は40代前半。弁護士としてのキャリアは15年以上。若手のころに大手法律事務所で数年間の実務を経験したのち、複数の大手企業で法務を担い、法務部門の責任者・管理職まで務めてきた方です。英語もビジネスの場面で不自由なく使える方でした。
 
・転職理由
転職のきっかけは、自分のキャリアの最終的な目標を、あらためて見つめ直したことにありました。企業の中で法務のトップを目指し続ける道もあったものの、それ以上に「事務所のパートナーとして歩んでいきたい」という気持ちが強くなっていったといいます。そして、年齢を考えると、戻るならこのタイミングしかない、と感じたそうです。
 
・お悩み
一方で、心の奥には「インハウス歴のほうが長い自分を、事務所は評価してくれるのか」という不安もありました。こうした前向きな決意と現実的な不安が同居している状態は、中堅世代の相談でもよく見られます。 

「大手事務所一択」だった希望を、少しずつ広げる

・大手志望
最初の面談の時点で、この方が思い描いていたのは、大手法律事務所への転職でした。長く企業法務の第一線で責任ある立場を担ってきたこともあり、事務所に戻るなら規模の大きなところで、という思いがあったようです。事務所への復帰を考えるとき、まずは名前の通った大手を思い浮かべる方は少なくなく、その意味では自然な出発点だったといえます。
 
・エージェントからのご提案
ただ、担当エージェントは、大手だけに絞ってしまうと、本来出会えるはずの選択肢まで狭めてしまうのではないか、と考えました。そこで、大手にこだわらず、性格の異なる複数の選択肢を提示しました。海外案件の比率を増やしたい日系事務所、これから体制を広げていこうとしている事務所、大手事務所出身の弁護士が独立して立ち上げたばかりの小規模事務所などです。
 
ここで担当エージェントがおこなったのが、いわゆる「ポジションメイク」です。ポジションメイクとは、求人票に出ている枠にそのまま応募するだけでなく、候補者の強みを踏まえ、「この人なら、このような役割で活躍できるのではないか」と事務所側に提案し、新たな採用ポジションを検討してもらう方法です。ポジションメイクを通じて、求人票を眺めているだけでは出会えない可能性を、間に立つ担当エージェントが引き出していきました。

書類選考の多くは不通過——道が開けたのは、想定していなかった小規模事務所

もっとも、転職活動は順調な滑り出しとはいきませんでした。応募した事務所の多くは、書類選考の段階で見送りとなってしまったのです。
 
理由は、年齢と事務所での実務経験のバランスにありました。事務所での経験は若手時代の数年間にとどまっていたため、その点が評価につながりにくかったのです。ご本人はかなり気を落としていましたが、担当エージェントは厳しい選考状況を率直に共有しながら、前向きにサポートを続けました。
 
そうしたなかで転機となったのは、大手事務所出身の弁護士が独立して立ち上げたばかりの、当時まだ数名規模の小規模事務所との出会いでした。もともとは若手層を想定して募集していましたが、担当エージェントが「組織をこれから作っていく段階なら、企業でマネジメントを経験してきた人材こそ合うのではないか」と考え、事務所側に相談を持ちかけたのです。
 
想定していたポジションとは違うため、まずはお互いを知るためのカジュアルな面談からスタート。そこから一次選考、最終選考へと話は進み、最終的に内定へとつながりました。当初の募集の枠から一歩踏み出したことで、思いがけない出会いが生まれました。

内定につながったのは「インハウスでの管理職経験」

この事務所がこの方を評価したポイントは、企業での管理職経験にありました。
 
立ち上げから間もなく、これから組織を作っていく段階の事務所にとって、企業で人と組織を動かしてきた経験は、まさに求めていたものでした。若手の育成や、事務所の運営そのものを担ってもらうには、最適の人材だったのです。加えて、法務経験が長く実務の土台があるため、事務所ならではの業務にもキャッチアップしていけるだろう、という見立てもありました。
 
一方、ご本人がこの事務所への入所を決めた理由は、代表弁護士との相性や人柄でした。加えて、条件面も希望を上回るものでした。現職の年収1,400万円に対し、提示された条件は1,700万円。英語を活かせる環境である点や、任される業務の内容も、望んでいたものと重なっていました。結果として得られた内定は1つでしたが、相性にも条件にも納得できたため、迷うことなく決断できたそうです。

インハウス歴が長くても、選択肢を広げれば事務所に戻れる|担当エージェントの視点

最後に、今回の転職をサポートした担当エージェントの視点から、この事例のポイントを整理します。
 
①インハウス歴が長くても、事務所に戻れる
ひとつは、インハウスとしての期間のほうが長くても、事務所に戻る道は十分にあるということです。「事務所を離れて長いから無理だろう」と、自分で入口を閉じてしまう必要はありません。
 
②選択肢を広く持つことの大切さ
今回、もし「事務所に戻るなら大手がよい」と最初から絞り込んでいたら、この結果にはたどり着かなかったかもしれません。はじめから可能性を狭めてしまうのではなく、性格の異なる複数の選択肢を一緒に検討できたこと。そして、候補者自身が当初のイメージに固執せず、提案を柔軟に受け止めてくれたこと。その両方が、今回の結果を支えていたように思います。
 
もちろん、応募先の幅を広げれば必ずうまくいく、という単純な話ではありません。自分の経験をどこで活かせるのかを見極めながら、可能性のある方向を残しておく。そのバランスの取り方が、中堅世代の転職では特に問われる部分です。

まとめ|自分の市場価値は、求人票だけでは測れない

今回のケースでは、ご本人が当初想定していなかった事務所との出会いが、転職の決め手になりました。一般的なキャリアパスや、求人票に書かれた条件だけを見ていては、たどり着かなかった選択肢だったといえます。
 
転職活動では、自分が希望する条件を整理することと同じくらい、自分の経験が相手からどう見えるのかを知ることが重要です。自分にとっては当たり前になっている経験でも、別の組織から見れば、採用の決め手になる強みであることがあります。
 
一方で、自分の経歴を客観的に捉え、どのような事務所で活かせるのかを一人で見極めるのは簡単ではありません。求人票に掲載されている募集だけでなく、事務所側の課題や今後の方向性まで踏まえて考えることで、初めて見えてくる可能性もあります。
 
「弁護士転職.jp」を運営するC&Rリーガル・エージェンシー社では、弁護士・法務分野に詳しい担当エージェントが、これまでの経験や今後の希望を整理しながら、キャリアの選択肢を一緒に考えます。
 
まだ転職するかどうかを決めていない段階でも構いません。自分の経験がどのように評価されるのか、今後どのような道があり得るのかを知りたい方や、今の立ち位置、これからのキャリアに迷いを感じている方は、一度相談してみてください。

中澤 泉(弁護士)

弁護士事務所にて債務整理、交通事故、離婚、相続といった幅広い分野の案件を担当した後、メーカーの法務部で企業法務の経験を積んでまいりました。その後フリーランスのライターとして活動を経て、現在は合同会社ことりうみにて法律分野を中心にライター・編集者として活動するとともに、弁護士としても企業法務に携わっています。

C&Rリーガル・エージェンシー社
による求人紹介はこちら

専任のエージェントが
あなたの転職活動をサポート

お役立ち情報・コラム カテゴリ一覧

C&Rリーガル・エージェンシー社
による求人紹介はこちら

専任のエージェントが
あなたの転職活動をサポート

TOP