転職を考えている弁護士のための業界研究シリーズ - メーカー(製造)業界の法務を知る
- INDEX
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企業内弁護士の仕事は業界によって大きく異なる!転職時は業界研究が要
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メーカー勤務の特徴と弁護士として働くメリット・デメリット
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メーカー勤務弁護士の一日を知る:スケジュールと働くイメージ
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メーカーにおける弁護士の業務と役割
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メーカー勤務弁護士に向いているのはどんな人?(人間性、能力、実績)
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メーカー転職の情報が欲しい方はC&Rリーガル・エージェンシー社へ
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企業内弁護士の業務は、所属する業界によって大きく異なります。特にメーカー(製造)業界では、特許や知的財産、国際取引といった専門的な分野で法務が重要な役割を果たします。メーカーならではの課題に対応するためには、業界の特性を深く理解し、求められるスキルを把握することが不可欠です。
この記事では、企業内弁護士の業界ごとの役割を解説するとともに、特にメーカー(製造)業界に焦点を当て、その魅力や課題、キャリア形成のポイントについて詳しく紹介します。メーカー勤務に興味がある方は、ぜひ最後までお読みいただき、転職活動の参考にしてください。
企業内弁護士の仕事は業界によって大きく異なる!転職時は業界研究が要
企業内弁護士(インハウスロイヤー)は、勤務する業界の特性や求められる役割によって、その仕事の内容が大きく異なります。
メーカー、金融、ITなど、それぞれの業界で直面する法務課題や必要とされるスキルには特徴があります。そのため、転職活動を進める際には、希望する業界の特性を深く理解し、自分の経験やスキルがその業界でどのように活かせるのかを明確にすることが重要です。
業界研究を行うことで、応募先企業の課題やニーズを把握し、それに応じた自己アピールができるようになります。また、業界に求められる知識や働き方を理解することで、転職後のミスマッチを防ぐこともできます。さらに、業界特有のキャリアパスや成長性を考慮することで、長期的なキャリア形成にも役立てることができるのです。
メーカー業界:特許や国際取引に関わる機会が多い
メーカー(家電、自動車、化学、医薬品、機械など)は、特許や知的財産管理が重要な要素のひとつです。製品開発で生まれる技術を守るため、リスクチェックや、訴訟対応を行うことが求められます。
また、国内外での販売に伴い、契約や規制対応に携わる機会も多いのが特徴です。
メーカー勤務の特徴と弁護士として働くメリット・デメリット
メーカー業界は、自社製品を基盤とした事業構造が特徴です。製品開発の過程で生じる技術や知的財産を守るため、特許や商標関連の法務業務が重要です。また、製品の国内外での販売に伴い、契約の作成や規制への対応が求められます。さらに、製品リコールや安全基準の遵守など、リスク管理の役割も法務の重要な領域です。
国際取引や海外拠点がある場合には、グローバルな視点での法律業務が必要となることも多く、特に大手メーカーでは海外の法律や取引慣行への対応が日常的に求められます。
メーカー勤務のメリット
弁護士がメーカーで働くことのメリットは、多岐にわたりますが、主なものをいくつか紹介します。
1. やりがいのある業務
自社製品が市場に出回ることで、開発を支えた達成感を得られる点が魅力です。製品の開発段階から法務として関与することで、新しい事業や技術を下支えできる充実感があります。
2. 専門知識の習得
特許や知的財産に関する専門知識が身につくため、法務スキルの幅を広げることができます。また、海外取引がある場合には、国際契約や国外法務の経験を積むチャンスも得られます。
3. 幅広い活躍の場
法律業務にとどまらず、業務改善や経営方針の提案といった分野でも活躍できます。これにより、法務だけでなく、事業運営や経営の知識も得られる環境です。
4. グローバルな経験
工場や拠点が海外にある場合、海外出張を通じて現地の法律や文化を学べる機会があります。これにより、国際的な視点を持った弁護士として成長することが可能です。
5. 社内コミュニケーションのしやすさ
主なやり取りの相手が同じ会社の従業員であるため、製品や事業に対する理解が深い状態でコミュニケーションを進められる点も利点の一つです。
6. ワークライフバランスを取りやすい
メーカー業界は、他の業界と比べて働き方の柔軟性が高く、ワークライフバランスを重視したい人にとって魅力的な環境です。法務部門では、業務のスケジュールを計画的に進めやすく、突発的なトラブルが少ないため、長時間労働が常態化している企業は比較的少ない傾向にあります。特に大手メーカーでは、残業時間の上限を設けるなど、労働環境の改善に積極的に取り組んでいるケースも多く、実際に残業時間が一定水準に抑えられている企業も少なくありません。
また、有給休暇の取得を推奨している企業が多く、ゴールデンウィークや夏季休暇、年末年始などに長期休暇を取得しやすいのも特徴です。さらに、工場の稼働スケジュールに合わせて一斉休業となることがあり、そのタイミングで休みを取ることで、計画的にリフレッシュできる環境が整っています。こうした制度を活用すれば、仕事とプライベートを両立しながら、無理なくキャリアを積み重ねることが可能です。
メーカー勤務のデメリット
弁護士がメーカーで働くことにはたくさんの魅力がありますが、いくつかデメリットもあります。
1. 多忙さや業務の偏り
一人の法務部員が特定の事業部の仕事を任される「事業部担当制」がない場合、複数の部署から同時に問い合わせが来ることがあり、忙しくなることがあります。一方、担当制がある場合、特定の分野に特化するため、キャリアの幅が狭くなる可能性があります。
2. ルーチンワークの単調さ
製品に関連する契約や規制対応など、業務の一部がルーチン化しやすいため、単調さを感じる場合があります。
3. 会社のルールに縛られる
メーカーに限ったことではありませんが、社内ルールや規定に従う必要があるため、柔軟な対応が難しい場合があります。
4. 専門外の知識への対応
製品開発に関連する理系の知識が必要になる場合があり、専門外の分野について学ぶ時間が求められることがあります。
メーカー勤務の弁護士は、特有のやりがいとスキルアップの機会がある一方で、多忙さや業務の偏りといった課題も存在します。こうした特徴を理解した上で、自分に合ったキャリアプランを考えることが重要です。
メーカー勤務弁護士の一日を知る:スケジュールと働くイメージ
9:00 出社
会社に到着し、自席のパソコンを立ち上げます。まずは、スケジュールやメールをチェックし、当日のタスクを整理します。
10:00 集中業務
午前中は、集中して行う必要がある仕事に取り組みます。具体的には、契約書の起案や法令リサーチなど、正確さが求められる作業を優先します。
12:00 昼食休憩
社員食堂や近隣の飲食店で昼食をとり、午後に向けてリフレッシュします。
13:00 法律相談対応
弁護士事務所との法律相談の打ち合わせを行います。必要に応じて、相談内容を詳しくメモし、後の対応に備えます。
14:00 資料作成と事業部対応
法律相談の結果を基にレジュメを作成し、関連する資料を整えます。また、他事業部からの法律相談にも対応し、適切なアドバイスを提供します。
15:00 他事業部との打ち合わせ
事業部との打ち合わせに参加し、法務的な観点からプロジェクトや契約に関する意見を提供します。
16:00 フィードバックの確認
午前中に行った起案や資料作成について、先輩や上司からのフィードバックを受け取ります。その内容を確認し、さらに改善を加えます。
17:00 作業のブラッシュアップと翌日の準備
フィードバックを反映し、資料や契約書を完成させます。その後、翌日に予定されている仕事の準備を整えます。
18:00 退社
一日のタスクを終え、退勤します。急ぎの案件がなければ、時間内に仕事を終えることができる環境です。
メーカー勤務の弁護士は、特許や知的財産に関連する業務から社内相談、契約対応まで、幅広い業務に携わります。一つひとつの業務が自社製品や事業を支える重要な役割を果たしているため、やりがいを感じられる仕事です。
メーカーにおける弁護士の業務と役割
メーカーに勤務する弁護士は、企業活動を法的に支える専門家です。その役割は非常に幅広く、契約書の作成や審査、法律相談、知的財産権の保護、コンプライアンス体制の構築など、さまざまな業務を担っています。
契約法務
契約法務では、自社と取引先との契約内容を法的に確認し、トラブルが発生しないよう予防します。また、取引内容に基づいて適切な契約書を作成することで、自社の利益を守ります。これに加え、海外取引の場合には英文契約書の対応も求められます。
知的財産の保護
知的財産権に関わる業務もメーカーの弁護士にとって重要です。自社が開発した技術や製品を守るために、特許や商標の出願を行い、他社による侵害を防ぎます。一方で、自社が他社の知的財産権を侵害しないよう確認する役割もあります。
紛争対応
紛争対応では、訴訟やトラブルが発生した際、問題を迅速かつ適切に解決するためのサポートを行います。外部の弁護士と協力しながら対応するケースも多く、企業内外での連携が重要です。また、新規事業の立ち上げや国際取引においては、リスクを事前に把握し、適切な対応策を提案します。
このように、メーカーの弁護士は、法律の専門知識を活かして企業活動を支えるだけでなく、経営戦略にも深く関与し、事業の成功に貢献しています。
メーカー勤務弁護士に向いているのはどんな人?(人間性、能力、実績)
メーカーで弁護士として働くには、人間性やスキル、そして実績が必要です。
人間性
人間性において求められるのは、協調性や柔軟性です。弁護士の業務では、社内のさまざまな部署や取引先、外部の弁護士と連携する場面が多くあります。そのため、円滑なコミュニケーションができることや、相手の意見を尊重しつつ自分の考えを伝えられる能力が重要です。また、問題解決に向けて根気強く取り組む姿勢も欠かせません。
法律知識、ビジネスに対する理解、語学力
幅広い法律知識やビジネスに対する理解も必要です。特にメーカーでは、技術や製品に関連した法務が多いため、製造業や技術に関する知識も求められます。国際取引を行う企業では、英語をはじめとする語学力も大きな強みになります。さらに、契約書や法律文書を正確に作成・審査する力が不可欠です。
実績
実績については、法律事務所や企業法務部での経験があると有利です。特に、訴訟対応や契約審査、知的財産管理などの具体的な経験があると、実務で即戦力として活躍できます。また、法律の枠を超えて、経営やビジネス戦略への提案ができるとさらに評価されます。
このように、メーカー勤務の弁護士には、法律の専門家としての知識とスキルに加え、チームで協力する力やビジネスセンスが求められます。これらを兼ね備えた人材が、企業にとって価値の高い存在となるのです。
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