業界トピックス

【79期向け】司法修習の概要と全体スケジュールを徹底解説

INDEX
  • 司法修習とは

  • 78期の司法修習のスケジュール

  • 79期の司法修習スケジュール予測

  • 修習は何をするのか?全5フェーズの概要まとめ

  • まとめ|修習を前にして、不安を少しでも軽くするために

司法修習は、法曹としての第一歩を踏み出すためのかけがえのない1年間です。しかし、その内容やスケジュールについて、具体的にイメージできている人は少ないのではないでしょうか。
 
この記事では、修習の全体像や79期のスケジュール予測、各フェーズの役割までをわかりやすく整理しています。不安を減らし、より充実した修習生活を迎えるための参考として、ぜひご活用ください。

司法修習とは

司法修習は、司法試験に合格した人が法曹として必要な知識・技能・倫理を身につけるために行う1年間の実務研修です。裁判所・検察庁・法律事務所などで実務を経験し、法曹としての基礎力を養います。全国の修習地に配属され、同期と共に生活・学習する貴重な期間です。

 

78期の司法修習のスケジュール

1年間にわたる司法修習を効率的かつ有意義に過ごすためには、全体の流れと各フェーズの目的を事前に理解しておくことが不可欠です。
 
ここでは実際に計画されている第78期司法修習(2025年〜2026年)のスケジュールを、全体の流れと日付つきでわかりやすくまとめます。

フェーズ

開始日

終了日

内容概要

導入修習

3月19日(水)

4月10日(木)

司法研修所での座学(法曹倫理・記録分析など)

移動日①

4月11日(金)

4月13日(日)

修習地(全国各地)へ移動

分野別実務修習 1Q

4月14日(月)

6月8日(日)

裁判所・検察・弁護のいずれか(ローテ開始)

分野別実務修習 2Q

6月9日(月)

7月30日(水)

ローテ第2弾(順序は班ごとに異なる)

分野別実務修習 3Q

7月31日(木)

9月24日(水)

ローテ第3弾(多くの班で弁護修習)

分野別実務修習 4Q

9月25日(木)

11月18日(火)

総合実務修習(模擬裁判・横断演習など)

移動日②

11月19日(水)

11月20日(木)

集合修習に向けた移動・準備

集合修習or選択型実務修習①

11月21日(金)

2026年1月9日(金)

班によって実施内容が異なる。

・A班:集合修習(模擬裁判・ディスカッションなど)

・B班:選択型実務修習(企業法務・行政・刑事弁護など)

移動日③(班交代)

1月10日(土)

1月12日(月)

A班とB班で集合修習と選択型修習の入れ替えを行うための移動期間

集合修習or選択型実務修習②

1月13日(火)

2月26日(木)

集合修習or選択型実務修習①の期間で行わなかった方の修習を行う。

 

・A班:選択型実務修習

・B班:集合修習

自由研究日

2月27日(金)

修習終了直前の自由日(実質最終日)

二回試験

3月初旬

3月初旬

修習の総仕上げ・司法本試験の最終段階

合格発表

3月下旬

法曹資格の可否が通知される日

一斉登録

3月下旬

登録手続き開始(弁護士・検察官・裁判官への正式登用)

 

 

79期の司法修習スケジュール予測

79期の司法修習も、これまでの期と同様、約1年間にわたって複数のフェーズを順に進んでいく構成になると予想されます。
 
ここでは、78期のスケジュールを参考に、79期の流れをざっくりと把握できるようにまとめます。79期の司法修習も、これまでの期と同様、約1年間にわたって複数のフェーズを順に進んでいく構成になると予想されます。
 
ここでは、78期のスケジュールを参考に、79期の流れをざっくりと把握できるようにまとめます。

■導入修習(3月下旬〜4月上旬)

司法修習の最初は、司法研修所での座学中心の研修です。法曹倫理、記録の読み方、要件事実の考え方などを学びます。3週間程度行われます。

■分野別実務修習(4月中旬〜11月中旬)

全国各地の修習地に移動し、実務を体験するフェーズです。以下の4つの分野を、2か月ごとのローテーションで回るスタイルになります。
 
・裁判所修習
・検察修習
・弁護修習
・総合実務修習(模擬裁判など)
 
※順番は人によって異なります(班ごとに割り当てあり)。

■集合修習・選択型実務修習(11月下旬〜2月下旬)

実務修習の後半は、以下の2つのフェーズを班ごとに交代で経験します:
 
・集合修習:司法研修所で模擬裁判やグループディスカッションなどを実施
・選択型実務修習:企業法務・行政・刑事弁護など、自分の希望分野での実務体験

■自由研究日・二回試験(2月末〜3月)

修習の締めくくりとして、最終試験である二回試験が実施されます。これに合格すると、法曹資格(裁判官・検察官・弁護士)が付与されます。

修習は何をするのか?全5フェーズの概要まとめ

司法修習は、大きく分けて5つのフェーズで構成されています。詳細は別記事で個別解説しますが、ここでは全体像を整理します。
 
① 導入修習
司法修習の最初に行われる、座学中心の準備期間です。
 
主な内容は、法曹としての心構え、法曹倫理、記録の読み方、要件事実の整理方法、議論の進め方など。まだ実務には出ず、机の上で頭を動かす時間です。
 
② 分野別実務修習
裁判所・検察庁・法律事務所に配属されて、実際の事件を通じて実務を学ぶ期間です。修習生は、それぞれの分野をローテーションで回りながら、実務経験を重ねていきます。
 
裁判所修習:民事・刑事の評議や判決起案、期日の立ち会い
検察修習:被疑者取調べの見学、起訴状作成
弁護修習:記録検討、依頼者対応、法廷での立会い
 
③ 集合修習
全国から修習生が集まり、グループディスカッションや模擬裁判、ロールプレイ演習を通じて理解を深めます。同期との交流も深まる重要な期間です。
 
④ 選択型実務修習
集合修習と前後して行われる、自分の希望する分野を選んで実務を体験するフェーズです。
 
・企業法務、刑事弁護、行政、国際法務など多様なプログラムあり
・自由度が高く、キャリア志向に合わせて選択可能
・配属先によっては、実務の現場をリアルに体験できる場合もあります
 
この期間が進路の決め手になる人も多いので、重要です。
 
⑤ 二回試験
修習の総仕上げとなる試験で、これに合格すると正式に法曹資格が付与されます。記録を読み、論理的に解答を作成する能力が求められます。

まとめ|修習を前にして、不安を少しでも軽くするために

司法修習は、法曹としての第一歩を踏み出すための大切な1年間です。
 
知識や技術だけでなく、姿勢や考え方も問われるこの期間には、不安やプレッシャーもつきものです。
「うまくやれるだろうか」「同期と比べられないか」──そんな気持ちは誰にでもあります。
 
しかし、事前に全体の流れや目的を把握しておくことで、不安の正体が見えてきます。
「知らないから怖い」が、「知ってるから準備できる」に変わるだけで、気持ちはずいぶんラクになります。
 
完璧を目指す必要はありません。わからないことは聞けばいいし、失敗したって、そこから学べばいい。自分のペースで、一歩ずつ積み重ねていくことが、結果的に一番確かな成長につながります。

また、将来の進路について考え始めている方は、修習前の段階でもエージェントに相談することが可能です。
働き方や事務所の選び方など、気になっていることがあれば、早めに情報を得ておくことで、落ち着いて修習に取り組むことができます。

 

実際の修習生の体験談も、リアルなヒントの宝庫です。同じような不安を感じていた先輩たちの声に、少し耳を傾けてみてください。
 
【修習体験レポート一覧はこちら】

中澤 泉(弁護士)

弁護士事務所にて債務整理、交通事故、離婚、相続といった幅広い分野の案件を担当した後、メーカーの法務部で企業法務の経験を積んでまいりました。 事務所勤務時にはウェブサイトの立ち上げにも従事し、現在は法律分野を中心にフリーランスのライター・編集者として活動しています。

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