業界トピックス

法律事務所ごとの働き方の違いと転職検討理由について

目次
  • 1.大手法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

  • 2.外資系法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

  • 3.中堅企業法務系法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

  • 4.一般民事系法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

  • 5.まとめ・転職活動に向けて

弁護士が法律事務所に転職を検討するにあたり、どの程度働くことになるのかを事前に把握しておくことは重要です。ワークライフバランスを重視したいのか、それとも忙しい環境であってもやりたい案件にチャレンジすることを重視したいのか、それぞれの考えがあるとは思いますが、今回は主に勤務時間の観点から、弁護士がどんな理由で転職を検討されるのかを大手法律事務所、外資系法律事務所、中堅企業法務系法律事務所、一般民事系法律事務所の4つの典型に分けてご説明し、転職活動を始める前にどんなことを心がけていくべきかお伝えしたいと思います。

1.大手法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

大手法律事務所とは企業法務案件を中心に取り扱う、所属弁護士数100名以上の法律事務所とします。一般的な勤務時間としてよく聞かれる9時5時ですが、大手法律事務所の勤務時間は5時が朝の5時を指す、という冗談があるほど激務として知られます。実際に大手所属の弁護士は朝9時~10時に出所し、深夜1時~2時に帰宅する生活が一般的なようです。これは、大手法律事務所の扱うM&A、ファイナンスといった大規模なプロジェクト案件において短納期で依頼を受けることが多いため、必然的に長期間の労働となってしまうようです。
またそうした事務所からの転職を考えるケースとして、特に、出産や子育てといったライフイベントを控える女性の弁護士が、ワークライフバランスの確保を目的として転職を検討される場合が目立ちます。他方で中堅の企業法務系法律事務所や、外資系法律事務所出身の弁護士がステップアップのため大手法律事務所への転職を希望されるケースがありますが、上記のようなハードな環境に耐えうるかをまず検討されることが大切です。

2.外資系法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

外資系法律事務所とは外国の法律事務所の傘下にある、もしくは外国の法律事務所と提携関係(共同事業)にある法律事務所とします。外資系法律事務所の弁護士からお話を聞くところによると、繁忙期は大手並みに働くことがあるものの、通常は23時から24時くらいまでには終業されることが多いようです。外資系法律事務所は大手法律事務所のような大規模な案件をこなすこともありますが、業務が専門化・細分化されており、一人ひとりの弁護士がすべきことが明確であることから、大手法律事務所よりは自由な時間を確保できることが多いようです。ただし、系列の海外オフィスや海外のクライアントとの打ち合わせなどでは、時差の関係で、勤務が深夜に及ぶこともあります。
こうした事務所に勤務される弁護士が転職を考えるケースは、勤務時間の面でより働きやすい環境を希望される場合や、あるいは狭く深い専門性よりも幅広い事件が経験出来ることを希望される場合も目立ちます。

3.中堅企業法務系法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

中堅企業法務系法律事務所とは企業法務案件を中心に取り扱う、所属弁護士数が数十名以上の法律事務所とします。少数精鋭で高度な案件を扱ったり、これまで経験したことのない分野を積極的にこなしたりされている方が目立ち、23時、24時(終電くらいまで)の終業が一般的なようですが、時には24時を過ぎての終業といった大手並みにハードに働くことも多いようです。ただ、法律事務所によっては20時~22時の終業を徹底しているところもあり、勤務時間は法律事務所によって幅があるのが現状です。
中堅企業法務系法律事務所に所属している弁護士が転職を考えるケースとして、より専門性を深めたい、給与を上げたいという思いから大手へステップアップしたい場合や、ワークライフバランスを求めて勤務時間のより自由な事務所、企業への転身をしたい場合、将来的な独立を視野に入れて、一般民事事件を扱う法律事務所に転職したい場合などが挙げられます。

4.一般民事系法律事務所の働き方・その事務所からの転職検討理由について

ここでは一般民事系法律事務所とは所属弁護士数が10名以上の中規模~大規模で、支店展開も積極的に進めている、民事事件を主に扱う法律事務所とします(小規模な法律事務所は代表弁護士の意向により勤務時間が異なり、法律事務所により働き方がまちまちなため除外しました)。一般民事系法律事務所の特徴としては、事務所内の業務管理や分業化がしっかり行われているところも多く、こなすべき業務は少なくないものの、比較的時間の面では落ち着いた働き方が可能な点が挙げられます。平均的には遅くとも20時、21時くらいまでに終業される弁護士が多いようです。
こうした一般民事系法律事務所に所属している弁護士が転職を考えるケースは、勤務時間の問題というより、企業法務等の分野へ経験の幅を広げたいという理由で他の法律事務所や企業への転職を検討されることが多く見受けられます。

5.まとめ・転職活動に向けて

このように、弁護士が転職を検討される理由として、勤務時間が大きく影響することがあります。とはいえ、待遇面や経験できる業務の広がりなど、その他にも様々な要素が関係してくることも多いため、どんな気持ちから転職を希望するようになったのか、どの気持ちを優先させたいのか、ご自身のお考えを整理してから転職活動を始めることをおすすめします。
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