agent秘話

パターン別!弁護士の転職理由と成功のポイントとは

目次
  • 1.弁護士に多い転職理由は?

  • 2.ワークライフバランスを実現したい方へ

  • 3.業務の幅を広げたい、専門性を持ちたい方へ

  • 4.年収UPしたい方へ

  • 5.人間関係のストレスを改善したい方へ

  • 6.インハウスを経験したい、法律事務所を経験したい方へ

  • 7.転職の流れやポイント

ひと言で「弁護士の転職」とはいっても、目的はさまざまです。

● ワークライフバランスを実現したい
● もっと幅広い業務、専門的な業務を経験したい
● インハウスに行きたい
● 年収を上げたい

転職の目的によってとるべき行動や心づもりも異なってきます。今回は弁護士に多い転職理由とパターン別の注意点をエージェントに聞いてみました。

1.弁護士に多い転職理由は?

インタビュアー
弁護士によくある転職理由としてどういったものがありますか?

エージェント
特に多いのは以下の2つです。
・ワークライフバランスを実現したい
・業務の幅を広げたい、専門性を身に付けたい
男女問わず希望される先生方が多数おられます。

他には以下のような理由もあります。
・年収をUPしたい
・人間関係のストレスを改善したい
・インハウスを経験したい
・インハウスから法律事務所に 行きたい

2.ワークライフバランスを実現したい方へ

インタビュアー
ワークライフバランスを実現したい先生へのアドバイスはありますか?

エージェント
ワークライフバランスを実現したい先生は、四大法律事務所などで日常的に朝方まで働いておられる先生や企業法務系や一般民事系法律事務所で終電前後まで働いている先生方が多数です。
その場合、企業へ転向すればプライベートも重視する働き方ができます 。また今より勤務時間の短い法律事務所に転向すればうまくマッチするケースがよくあります。
もともと企業法務系法律事務所に所属する先生であればインハウスや別の企業法務系法律事務所には転職しやすいので、エージェントに相談しつつ転職活動を進めればうまくいく可能性が高いと思います。

3.業務の幅を広げたい、専門性を持ちたい方へ

インタビュアー
業務の幅を広げたい、専門性を持ちたい方へはどのようなアドバイスを頂けるでしょうか?

エージェント
法律事務所よりもインハウスの方が比較的さまざまな分野の業務を選べます。一方法律事務所の方が専門性は高くなる傾向があります。
法律事務所勤務の先生が「自分の関心を持っている分野(法律に限らない)」にかかわりたければインハウスがお勧めです。たとえばファイナンスなら金融、知財やエンタメなどにかかわりたければ製薬・商社・メーカー・エンタメ企業などを選べば希望がかないやすくなります。
一方、インハウスの先生で特定の法律分野の専門性を高めたいなら法律事務所への移動をお勧めします。かかわりたい分野に注力している法律事務所を選ぶと良いと思います。

4.年収UPしたい方へ

インタビュアー
年収を上げたい先生はどのようなことに注意すれば良いでしょうか?

エージェント
転職で年収を上げたいなら現職と大幅に業務内容を変更しない方が良いです。転職先では「今までの実績や経験」を踏まえて給与額を算定するので、未経験なら給与は下がるか、そもそも採用につながらないケースが多数です。

年収アップを目指す転職パターンとしては「今と同じ系統の業務の法律事務所(または企業)で、今より給与額の多いところ」を探すのが基本です。企業法務系法律事務所なら同じ企業法務系法律事務所へ、民事系法律事務所なら民事系法律事務所へ、インハウスならインハウスへという感じです。法律事務所からインハウスに転職すると給与は下がる可能性が高いのでご希望に合わないケースが多くなってきます。

5.人間関係のストレスを改善したい方へ

インタビュアー
パワハラ、ブラックなどの人間関係や待遇のストレスを理由とした転職についてはいかがでしょうか?

エージェント
このパターンの場合、事前の情報収集と面接での見極めが重要です。もちろんエージェントからも法律事務所や企業の選び方についてアドバイスをしますが、それにプラスして相性をご自身の目でしっかり見極めていただきたいと思います。

6.インハウスを経験したい、法律事務所を経験したい方へ

インタビュアー
法律事務所からインハウスへ、反対にインハウスから法律事務所へ移りたい先生へのアドバイスをお願いします。

エージェント
企業法務系の法律事務所におられた先生ならインハウスへの転向は比較的簡単です。年齢を重ねていても転職先が見つかります。一方民事系法律事務所からインハウス、あるいはインハウスから法律事務所への転職はハードルが高くなりがちです。これらの転向を希望するなら弁護士1~2年目の間に行動することをお勧めします。また 弁護士5年目以上の先生で、未経験分野へのキャリアチェンジをご希望する場合は、難しい転職活動になりますので、長期的な目線で転職活動になることが予想されます。そのため、応募可能な求人で魅力的なものがあればすぐ応募ができるよう、履歴書・職務経歴書を常に最新版にしておくなど、“いつでも動ける”準備をされておくことをお勧めします。

7.転職の流れやポイント

インタビュアー
弁護士が転職する際の流れやポイントを教えて下さい。

エージェント
①現状把握と分析
まずは現状を把握しましょう。現職の満足点と不満点を洗い出し、自分の希望内容を明らかにし、複数の希望がある場合には優先順位をつけます。すべてをかなえる転職はほとんど不可能なので重要な2点程度に絞りましょう。
②情報収集
次に情報収集が重要です。エージェントに相談したり友人や先輩に相談したり求人票を閲覧したりして、なるべくたくさんの情報を集めます。
③応募と具体的な転職活動
弊社の場合、希望に合った求人先に2~6社(法律事務所や企業)ずつ同時応募してマッチングを狙います。常に追加応募できるように最新の求人情報を提供して無駄な期間が発生しないように進めます。
④転職先の決定
以上に従い、転職活動をしていけば、多くの場合、複数の企業や法律事務所から内定を頂ける可能性が高いので、条件などをみてエージェントとも相談しながら最終的な入社(入所)先を決定します。

転職の目的ごとに整理すると、ポイントと絞った効率的な転職活動ができそうですね。ぜひとも今後の参考にしてみてください。

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インタビュアー

法律ライター 元弁護士

京都大学在学中に司法試験に合格、弁護士登録
勤務弁護士を経て法律事務所を設立、経営
現在は弁護士の実務経験を活かし、多数の法律メディア、法律事務所、弁護士などの法律関係者向けのメディアなどで執筆業をおこなう。

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