agent秘話
エージェントが語る!弁護士が転職を成功させるポイント10~海外在住者の転職活動~
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海外から転職活動をおこなう場合の注意点、問題になりやすいポイントとは
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具体的な事例
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海外在住の弁護士が転職を成功させるポイント
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今回は、弁護士が海外留学先や駐在先から転職活動をおこなう際のポイントを、現実の事例を交えながらエージェントの方にお伺いしていきたいと思います。
さっそくみていきましょう!
海外から転職活動をおこなう場合の注意点、問題になりやすいポイントとは
質問者
海外から転職活動をする場合、日本で活動する場合と比べていろいろな困難を伴うように思いますが、実際にどういった点に注意すべきでしょうか?
エージェント
海外から活動する場合、エージェントとしてもご本人と簡単にお会いできませんし、コミュニケーションを取りづらくなります。
また海外から転職先に対しご自身でコンタクトを取るのは困難なので、ある程度、転職先の企業や法律事務所への情報提供やアピール方法などをエージェントにお任せいただく必要があります。
コミュニケーションもとりにくくお任せも頂けない場合、エージェントの立場として案件を進めることが難しくなり、いつまでも決まらない可能性が高まります。
こういった問題点を解消しておかないと、スムーズな転職活動は実現しにくいと考えます。
具体的な事例
ケース1 国内の渉外事務所から自費留学し、総合商社に入社
弁護士として中堅どころの先生が、自費で海外留学されて、海外から転職活動を行って総合商社へ入所された事例です。
この先生は、海外でしっかりと英語力も身に付けられており、今後は法律事務所ではなく「会社の中からビジネスに携わっていきたい」というお気持ちで商社を希望されました。
エージェントとも積極的にコミュニケーションを取ってくださり、一次面接は応募した商社の現地オフィスにておこなうなど柔軟な対応をとってもらうことができて、スムーズに採用が決まりました。年収もほとんど変わりませんでした。
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ケース2 大手渉外事務所の海外オフィスからUターンで日本の事務所へ移籍
もともと大手渉外事務所の海外オフィスにおられた先生が、どうしても生まれ故郷に戻りたいということで転職を希望された事例です。弁護士としては10年くらいの年数が経過していたので就職先を見つけるハードルは少し高くなりました。しかしエージェントを信頼していただいて全面的にお任せいただいたので、こちらの裁量で積極的に心当たりの事務所へとコンタクトをとり、先生の持ち味や特徴も強く売り込むことができました。
その結果、著名な事務所へ転職することができました。入所時はアソシエイトという形をとりましたが、今はパートナーとしてご活躍されています。
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ケース3 法律事務所の海外オフィスから別の法律事務所の海外オフィスへ転職
もともととある法律事務所の海外オフィスから別の法律事務所の海外オフィスへ転職された事例です。
実はこの先生は2度目の転職であり、社会人経験もあったので好条件とはいいにくいケースだったのですが、ご本人が積極的にご希望やアピールポイントをおっしゃっていただけたので非常に転職活動を進めやすくなりました。
たとえば「今の手持ち事件をかなり持って行ける」「できれば現地採用の秘書を一人入れてほしい」「年収は落としたくない」など具体的なご希望をお聞きできたので、こちらとしても条件交渉などやりやすくなり、結果的にスムーズな転職につなげることが可能となりました。
海外在住の弁護士が転職を成功させるポイント
質問者
海外在住の弁護士が転職を成功させるには、どういった点がポイントになるのでしょうか?
エージェント
私としては、以下のようなことが重要と考えています。
1.転職活動にかかる期間として6か月はみておく
海外から転職活動を行う場合、最低でも6か月はかかるケースが多数です。帰国直前になってからでは遅いので、早めに転職活動を開始する必要があると考えます。
2.中長期的にフォローしてくれるエージェントを探す
一般に、転職エージェントは長くかかる事案に対しては積極的になってくれないケースがあります。転職活動に3~4か月以上かかる事案には応対してくれない仲介企業もあると聞き及んでいます。しかし海外事案の場合には特に時間がかかりがちですので、半年以上かかっても中長期的にサポートをしてくれるエージェントを探して依頼する必要があるでしょう。
またできる限り依頼するエージェントは1社にしぼることをお勧めします。複数に依頼するとどうしても1人1人とのコミュニケーションが薄くなりますし、エージェント側として全力を注ぎ込むことが難しくなる可能性があるためです。
3.エージェントと密にコミュニケーションをとり、信頼関係を築く
海外から転職活動を行う場合、エージェントとも直接面談しにくく時差などもあってどうしてもコミュニケーションが疎遠になりがちです。しかしそれでは実効的な活動ができません。メールや電話などでのコミュニケーションでも即レスを心がけるなど、密に連絡を取り合って信頼関係を築くことが大切です。
4.信頼できるエージェントに一任する
海外からはご自身で活動することが難しいので、エージェントに任せる部分が大きくなります。このとき、思い切って広い裁量を与えていただくと、エージェントとしては動きやすくなり、良い案件のご紹介や相手先への強いアピールをやりやすくなります。
そのため、前提として信頼できる有能なエージェントを探して依頼することが大切です。
今回のお話は、海外からだけではなく日本国内で転職する際にも通用しそうなことばかりですね。今後転職エージェントを使って転職活動をされる先生方は、ぜひとも参考にしてみてください。
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インタビュアー
法律ライター 元弁護士
京都大学在学中に司法試験に合格、弁護士登録
勤務弁護士を経て法律事務所を設立、経営
現在は弁護士の実務経験を活かし、多数の法律メディア、法律事務所、弁護士などの法律関係者向けのメディアなどで執筆業を行う。
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