五大法律事務所はどんなところ?|弁護士の転職・求人情報なら「弁護士転職.jp」

業界トピックス

五大法律事務所はどんなところ?

目次
  • 1 五大法律事務所とは?

  • 2 五大法律事務所の年収

  • 3 五大法律事務所の労働環境

  • 4 五大法律事務所で働くメリット

  • 5 五大法律事務所(四大法律事務所)に就職・転職するために求められるスキル

  • 6 まとめ

1 五大法律事務所とは?

数多ある法律事務所の中でも、所属弁護士の数が特に多い法律事務所は「四大(五大)法律事務所」と呼ばれ、採用活動や働き方についても独自の特徴を有しています。
従来は、西村あさひ法律事務所(NA)、長島・大野・常松法律事務所(NO&T)、森・濱田松本法律事務所(MH&M)、アンダーソン・毛利・友常法律事務所(AM&T)を四大法律事務所と呼んでいましたが、現在はこれらにTMI総合法律事務所を加えて五大事務所と呼ぶのが主流となっています。
2022年現在、いずれの五大法律事務所においても所属弁護士数(外国人弁護士を含む)は500人を超えており、最大規模の西村あさひ法律事務所は弁護士(外国人弁護士を含む)だけでも約730人、所員も合わせれば1,600人を超える規模になっています。
大多数の法律事務所は数名規模の小規模事務所であることを考えれば、この規模が極めて異例であることがわかります。五大法律事務所はこのマンパワーを武器に、日本を代表するような大規模な企業法務案件を数多く手掛けています。また、外国人弁護士が多数所属していたり、海外にも複数の支店を設置したりして、国際的なビジネス案件に関与する機会が多いのも特徴のひとつです。

2 五大法律事務所の年収

弁護士全体の平均年収は減少傾向にあり、2006年には平均収入3,620万円であったところ、2018年には平均収入2,143万円にまで減少しています。また、弁護士登録5年未満の弁護士については、2018年の平均収入が735万円となっています。(近年の弁護士の実勢について 弁護士実勢調査と事件動向調査を元に)
これに対し、五大法律事務所は新人弁護士でも年収1,000万円を超えます。早い人は入所5年目で2,000万円に手が届き、パートナー弁護士の中には数億円の収入を得る人もいます。弁護士全体と比較すると、五大法律事務所の収入がどれほど破格なものかがわかるでしょう。
とはいえ、パートナー弁護士にはなろうと思ってなれるものではありません。五大法律事務所では、弁護士登録5~10年目の時期に海外(主にアメリカ)留学をして、現地の弁護士資格を取得することをパートナー弁護士になるための事実上の条件としているところがほとんどです。さらに、新人弁護士に1,000万円を超える報酬を与え、1,000人近い所員に給与を払うため、パートナー弁護士はどんどん仕事を獲得して売上を上げなければいけません。パートナーを目指すのであれば「稼げる弁護士」を目指す必要があります。アソシエイトのうちから、単に指示された仕事をこなすだけでなく自分の顧客を獲得する気概をもって活動の幅や人脈を広げていくとよいでしょう。

3 五大法律事務所の労働環境

五大法律事務所は報酬が高い分、激務です。特定のパートナー弁護士のチームに所属して仕事をする制度なのか、どのパートナー弁護士と仕事をするかを自分で選べる制度かによって多少忙しさは異なり、後者の場合はある程度仕事量を自分でコントロールすることができます。ただし、後者の場合でも所内で評価されるためには積極的に案件に携わることが必要なので、やはり激務になることが多いでしょう。
特に、アソシエイト弁護士と呼ばれる若手のうちは、終電で帰宅できることは滅多にありませんし、休日労働も日常茶飯事です。レジャーや旅行に全く行けないわけではありませんが、旅行先にもパソコンを持っていき、空いた時間にメールを返信したり書面を作成したりすることも多く、完全に仕事から離れられる時間は少ないです。
海外の弁護士や法律事務所との会議をおこなう場合には、会議の開始時刻が日本時間の深夜になりがちですが、昼間は昼間で日本の国内案件に対応する必要があるため、スケジュールはハードなものとなります。知識や能力だけでなく、睡眠時間が短い日が何日か続いても体調を崩さないだけの体力、大量の業務を抱えていても心まで疲弊させない精神力も問われる職場といえるでしょう。
また、結婚して子供を持つことを考えた場合、家事育児と仕事の配分をどうするか、キャリアと家庭の両立をどう図っていくかということも課題になってきます。

4 五大法律事務所で働くメリット

これまで述べてきたように「高額の収入を得られる」ことはメリットのひとつといえます。もっとも、その対価として「激務である」ことがあり、ワークライフバランスを重視する人にとっては、それほどメリットとは感じられないかもしれません。
また、「五大法律事務所」として特別な存在と位置付けられている法律事務所に所属していることは、一種のステイタスになります。数年で退所したとしても、「元五大法律事務所勤務」の肩書きがあれば転職活動はスムーズに進むことがほとんどです。
とはいえ、年収やステイタスといった形式的な部分だけがメリットなわけではもちろんありません。日本経済を大きく動かすような案件を日常的に関与できるというのは五大法律事務所ならではですが、これは企業法務を専門としたい弁護士にとっては何ものにも代えがたい貴重な経験といえます。また、渉外案件にも携わることができ、最新の法的課題を扱う機会も小規模事務所に比べて多いと思われます。
このほか、どの五大法律事務所にも「ある分野の大家」と呼ばれる弁護士が何人もいます。また、周りの若手も優秀な人材が多く、その中で日々の業務をこなすだけで自然とレベルアップすることができる点もメリットのひとつといえます。

5 五大法律事務所(四大法律事務所)に就職・転職するために求められるスキル

五大法律事務所に就職したい場合には、新人弁護士として入所することを目指すのが最も現実的です。大規模事務所から中堅・小規模事務所に転職するのは比較的容易ですが、逆は難しいのが一般的です。元裁判官・元検察官という肩書きがあったとしても、それだけでは五大法律事務所に転職するのは難しくなってきており、「英語がネイティブレベルに話せる」「他の人にはない専門性を有する」「裁判官・検察官として特筆すべき実績を残している」といったような、他と差別化できる要素が必要といわれています。そのことからすれば、最初に中堅・小規模法律事務所に弁護士として就職した後で五大法律事務所に転職するというのは、相当な狭き門になるでしょう。
では、新人弁護士として就職したい場合、どうすればいいのでしょうか。まずは大学・法科大学院在学中に夏・冬のインターン制度を利用することで他の就職希望者に差をつけることができます。インターンで配属されたチームのパートナー弁護士に能力を認めてもらえれば、司法試験後にパートナー弁護士のほうから「うちに就職しないか」と声を掛けてもらえることも少なくありません。インターンへの応募の段階でも審査が行われ、学歴や成績、興味関心を参考に、マッチングしそうなチームに受け入れ枠があれば受け入れてもらえるという流れになるので、日頃の学習や研鑽を怠らないようにしましょう。
インターンに参加せずに就職したい場合には、各法律事務所所定の手続に従ってエントリーしていくことになります。多数の応募者がいるため、まずは形式的な書類審査によってふるい分けられます。ここでは、学歴・司法試験の成績・予備試験の合格の有無及び成績が見られています。その上で、何度かの面接を通して、志望動機やコミュニケーション能力、人柄、法律事務所の風土になじめそうかどうかなどを判断していきます。近年、採用活動の出足は早くなっており、説明会への参加が応募の条件になっている場合もあるので、情報を見逃さないよう、司法試験の合格発表前から定期的に希望の法律事務所のウェブサイトをチェックするようにしてください。
もっとも、新卒で採用されなかった場合でも、五大法律事務所への転職を諦める必要はありません。狭き門だとはいいましたが、弁護士登録後5年以内、五大法律事務所の若手弁護士が海外留学をする前くらいの時期であれば、転職できる場合があります。五大法律事務所に所属している同期の弁護士と能力を比較された上で、その人より優秀(少なくとも遜色ない程度)と判断されれば採用される可能性が高まるので、「アピールできるような強み(専門性・能力・実績など)」を身につけることを意識して職務に勤しむことが重要です。

6 まとめ

五大法律事務所での業務をある程度イメージしていただけたでしょうか。C&Rリーガル・エージェンシー社では五大法律事務所への転職支援の実績もあります。お気軽にご相談ください。また、転職活動についてもアピールの仕方などから具体的にサポートいたします。

記事提供ライター

社会人経験後、法科大学院を経て司法試験合格(弁護士登録)。約7年の実務経験を経て、現在は子育て中心の生活をしながら、司法試験受験指導、法務翻訳、法律ライターなど、法的知識を活かして幅広く活動している。

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