初めての転職、弁護士ならではの注意点は?
- INDEX
-
-
1.弁護士が初めての転職を考えるとき
-
2.誰に相談するかは場合によりけり
-
3.職務経歴書
-
4.弁護士ならではの退職交渉
-
5.転職先を選ぶ際の注意点
-
6.思いがけない失敗も
-
7.まとめ
-
記事提供ライター
-
サイト運営会社:株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社
-
1.弁護士が初めての転職を考えるとき
多くの弁護士が法律事務所での勤務から弁護士人生をスタートさせます。法律事務所は、多くの企業と比較して少人数であり、人間関係が働きやすさに大きく影響します。また、法律事務所ごとに取り扱う事件分野が大きく異なるため、勤務先の法律事務所によって、弁護士としてのキャリア形成にも大きな違いが出てきます。これらの理由から、弁護士が初めての転職を考える理由は、多くの場合、人間関係か取扱分野への不満です。人間関係や取扱分野への不満から初めての転職を考えた際の注意点や、具体的な転職の方法について解説します。
2.誰に相談するかは場合によりけり
一般論としては、転職が決まるまでは勤務先に退職意思を伝えるべきではありません。勤務先に退職意思を知られてしまうと、嫌ならば辞めろとすぐに職場を追われたり、逆に、逃すまいと転職活動を妨害されたりする可能性があるからです。想定される相談相手と、相談の際の注意点については、「弁護士が転職を考えたら誰に相談するべき?初めての転職を成功させるには?」https://www.bengoshitenshoku.jp/column/130をご参照ください。
例外的に、面倒見のよいボス弁と良好な人間関係が築けているものの、どうしてもやりたい分野が見つかり、それは現在の事務所では扱えない、という場合には、ボス弁に相談することも選択肢となりえます。ボス弁にとっても、転職先で、異なる分野を得意とする外部協力者に育ってくれればメリットはあるので、転職に協力してくる場合もあるでしょう。
3.職務経歴書
職務経歴書は、経験と実績をアピールするためのものですが、事実を列記するだけでは足りません。過去の事実に、なぜ転職しようと考えたのか、これまでの経験を転職先でどのように活かせるのか、転職先で必要とされる経験・能力をどのような仕事を通じて身につけたのか、といったストーリーを持たせることが重要です。転職先のニーズを意識しながら履歴書とは全く異なる書き方をする必要があるので、専門家である転職エージェントの添削を受けながら作成することがおすすめです。
4.弁護士ならではの退職交渉
5.転職先を選ぶ際の注意点
6.思いがけない失敗も
転職先候補を慎重に吟味するあまり、同時に1か所しか応募をしないという転職活動をすることも、初めての転職活動で陥りがちな失敗です。良かれと思って入所した現在の勤務先から転職したいと考えたように、外からの見え方と中からの見え方は全く異なります。そのため、面接などを通じて疑問点を解消したり新たなボス弁との相性を探ったり、応募しなければ得られない情報も踏まえて転職先を決めるべきです。また、採用選考を終えなければ自分が金銭的にどのように評価されるかはわかりませんし、その評価は、もちろん重要な判断材料になります。興味がある求人に複数同時に応募して比較することも、転職活動を成功させるコツとなります。
弁護士ならではの失敗としては、転職活動の最中に懲戒請求をされて、身動きが取れなくなってしまうこともあります。懲戒請求については「懲戒請求を受けてしまった弁護士は転職できるのか」https://www.bengoshitenshoku.jp/column/230をご参照ください。懲戒請求をされる原因が常に自分にあるとは限らないのですが、転職を考えながら働いていると、意図せずに雑な仕事をしてしまい、それが懲戒請求に結びつくこともあります。弁護士たるもの、どのような状況にあっても丁寧な仕事を心がける必要があります。
7.まとめ
記事提供ライター
大学院で経営学を専攻した後、法科大学院を経て司法試験合格。勤務弁護士、国会議員秘書、インハウスを経て、現在は東京都内で独立開業。一般民事、刑事、労働から知財、M&Aまで幅広い事件の取り扱い経験がある。弁護士会の多重会務者でもある。
サイト運営会社:株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社
企業概要>
サービス紹介>
日本のリーガルを牽引する弁護士、法律事務所/企業法務部の姿、次世代を担う弁護士を徹底取材した『Attorney's MAGAZINE』を発行。
『Attorney's MAGAZINE Online』>