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弁護士になるにはどうすればいい?勉強しなければいけないことは?

目次
  • 1.弁護士になるには?

  • 2.弁護士になる難易度

  • 3.弁護士になるために勉強しなければいけないこと

  • 4.弁護士になるためにかかる費用

  • 5.まとめ

1.弁護士になるには?

弁護士になるまでの流れは原則として次の通りです。

1-1.司法試験の受験資格を得る

司法試験の受験資格について、司法試験法4条1項は、1号において「法科大学院の課程を修了した者」は「その修了の日後の最初の4月1日から5年を経過するまでの期間」、2号において「司法試験予備試験に合格した者」は「その合格の発表の日後の最初の4月1日から5年を経過するまでの期間」と規定しています。

法科大学院を修了するためには2年あるいは3年が必要です。大学を卒業した翌年に法科大学院に入学することを想定すると、受験資格を得られるのは最も若くて24歳か25歳ということになります。2020年から一部の法学部に新設された法曹コースを経由する場合には、23歳で受験資格を得ることも可能です。

司法試験予備試験には受験資格はなく、誰でも受験することができます。大学を卒業していなくても、社会人が働きながらでも、受験することが可能です。司法試験予備試験では、受験者が法科大学院修了者と同等の学識及びその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的訴訟を有するかどうかを判定することを目的として、短答式試験、論文式試験、口述試験が行われます(司法試験法5条1項)。なお、2022年から試験科目が変更されているので注意が必要です。

1-2.司法試験に合格する

司法試験では、短答式試験、論文式試験が行われます(司法試験法2条1項)。試験科目は予備試験よりも少なく、口述試験もありません。司法試験予備試験では、短答式試験、論文式試験、口述試験が段階的に行われ、それぞれの合格者だけが次のステップに進むことができますが、司法試験では、短答式試験と論文式試験がまとめて行われます。短答式試験の採点が先に行われ、そこで合格点を取った受験生のみが論文式試験の採点を受けることができ、合否は短答式試験と論文式試験の成績を総合して判定されます(司法試験法2条2項)。

1-3.司法修習を終了する

司法試験の合格者のうちの希望者は、最高裁判所から任命を受けて司法修習生となり(裁判所法66条1項)、全国の地方裁判所に配属されて、少なくとも1年間の司法修習をした後に試験(司法修習生考試、通称二回試験)に合格すると司法修習を終えることができます(裁判所法67条1項)。司法修習を終えると、弁護士になる資格を得ることができます(弁護士法4条)。

2.弁護士になる難易度

司法試験を受験するためには、法科大学院を修了するか、司法試験予備試験に合格することで法科大学院の修了者と同等の能力があることを示す必要があります。令和3年の司法試験予備試験では、受験者数11,717人に対して最終合格者が467人となっており、合格率は約4.0%でした。
法務省(令和3年司法試験予備試験の結果について)

令和3年の司法試験では、受験者数3,424人に対して合格者数1,421人となっており、合格率は約41.5%でした。ただし、予備試験合格者に限ると、400人が受験して、374人が合格しています。
法務省(令和3年司法試験の結果について)

平成29年度司法修習生考試では、司法修習生採用者数が1,516人であり、不合格者数は16人でした。司法修習をした後に考試に不合格となっても司法修習をやり直すことなく考試を受け直すことができるため、司法修習生採用者数と考試の受験者数は一致しないのですが、合格率は99%程度と考えて良いでしょう。
司法修習生採用者数・考試(二回試験)不合格者数

以上より、司法試験予備試験に合格して司法試験に合格して司法修習生考試に合格できる確率は、ここまで出てきた数字を単純にかけ合わせると、約3.7%になります。法科大学院を経由した場合にも、同じ司法試験と司法修習生考試に合格することが求められるので、同等の難易度になるはずです。

3.弁護士になるために勉強しなければいけないこと

晴れて弁護士になると、新人であっても、人生の先輩である依頼者からも先生と呼ばれ、先生に相応しい仕事を期待されます。この期待を裏切らないためには、弁護士になるための勉強をする中でも弁護士になった後を意識することが必要です。もっとも、特別なことをする必要はありません。日本の法曹養成制度は、実務で必要になる能力を段階的に身に付けられるように設計されているからです。

法科大学院では主として法律的な素養を身に付けます。司法試験予備試験に合格するにも法律的な素養が身についていることが求められます。法律的な素養とは、状況を法律的に整理するために必要となる最低限の法律知識を記憶して、法的な思考様式(法的三段論法)に従って法律的な主張をすることができ、法律問題(論点や学説の対立構造)を理解できることです。

司法試験では、事案の分析力と文章の説得力が問われます。実際の事件に近い試験問題から、判断が求められる法律問題を抽出して、採点者を説得することが求められます。

司法修習生考試では事実認定の力が問われます。司法試験の試験問題では事実が示されていますが、司法修習生考試では事実は示されていません。必要な法律効果を発生させるためにはどのような事実が要件になるのか、与えられた証拠からその事実は認定できるのか、が問われます。

実務では、依頼者の置かれた状況を法律的に整理して、依頼者の要望を実現するためにはどのような法律的な主張が考えられるのか、どのような法律問題を解決しなければならないのかを検討し、求める法律効果を発生させるためにはどのような事実が要件になるのか、その事実を認定するためにはどのような証拠が必要になるのかを考え、書面で裁判官を説得することが求められます。そのための能力は司法修習生考試に合格するまでに身に付くはずです。どの段階で何を身に付ければ良いのかを意識し、現在の勉強が実務に直結することを理解できれば、モチベーションが高まり、学習の成果も定着しやすくなるでしょう。

4.弁護士になるためにかかる費用

弁護士になるために費用がかかるのは主として司法試験の受験資格を得るまでです。司法修習中には給付金が支給されます。

受験資格を得るためにかかる費用は、法科大学院を経由するか、司法試験予備試験を経由するかによって大きく異なります。

法科大学院の学費は学校によってばらつきがあり、入学金は10万円から30万円程度、年間の学費は国立ならば約80万円ですが、私立では150万円を超える学校もあります。2年間の(法学)既修者コースと3年間の未修者コースがあり、国立の既修者コースならば学費の総額200万円程度で足りますが、私立の未修者コースならば500万円以上の学費が必要になる場合もあります。もっとも、私立では成績優秀者の学費の一部または全部を免除する学校が多く、これを利用できれば国立よりも安く通うことも可能です。また、法科大学院既修者コースへの進学を前提に、大学を3年で早期卒業する法曹コースという制度もあります。

司法試験予備試験を経由する場合、受験指導校を活用することが通常です。どの程度活用するかは受験生次第で、市販テキストの購入と模試を受ける程度で済ませる受験生もいれば、毎日のように講義を受講して100万円以上の授業料を支払う受験生もいます。

5.まとめ

弁護士になるためには時間と費用がかかります。しかも、時間と費用をかけたからといって、弁護士になれるとは限りません。だからこそ、弁護士になった後には、自分の能力を発揮して、自己実現や社会貢献を果たせる環境に身を置きたいものです。C&Rリーガル・エージェンシー社は、2007年から弁護士の就職/転職を支援し続け、15,000人以上の弁護士が登録している日本最大級のエージェントです。自分が最も活躍できる環境を見つけるためのお手伝いを致しますので、お気軽にご相談ください。

記事提供ライター

弁護士
大学院で経営学を専攻した後、法科大学院を経て司法試験合格。勤務弁護士、国会議員秘書、インハウスを経て、現在は東京都内で独立開業。一般民事、刑事、労働から知財、M&Aまで幅広い事件の取り扱い経験がある。弁護士会の多重会務者でもある。

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